メルク社の新型コロナ感染症の経口治療薬モルヌピラビルの治験結果について。

今週も代診・休診はありません。
本日9時30分から新型コロナワクチンの予約が開始されます。希望される方は、お手元に接種券をご用意の上、LINE予約か市のコールセンターへお電話下さい。

メルク社の新型コロナウィルスに対する治療薬・モルヌピラビルについての話題がニュースでも取り上げられていますので共有したいと思います。この試験は日本を含む170以上の国と地域て行われた試験です。
重症化リスク因子(肥満、高齢(60歳超)、糖尿病、心疾患など)を有する入院していない軽症から中等症の新型コロナウイルス感染症(デルタ株を含む変異株)の成人患者を偽薬群とモルヌピラビル群に分け治療効果を見ています。発症し治療開始後から29日目までに入院した患者はモルヌピラビル群では7.3%(385例中28例 死亡者は0名)、偽薬群では入院及び死亡した患者は14.1%(377例中53例 死亡者は8名)でした(p=0.0012)。またモルヌピラビルによる重篤な副作用はほぼない事が確認されています。
本報告は初期登録した775名の患者のデータを解析し、明らかにモルヌピラビルが著効したとの結果から試験が中止になりました。三浦メディカルクリニック試験中止というのは、有効性が中間解析の時点で明らかであり、これ以上の試験をすることは偽薬群に割付られた患者の不利益が大きすぎる(偽薬群の患者は死亡する可能性があるため)との判断からになります。
また、モルヌピラビルは暴露後の発症予防としても効果を期待されており、現在治験が進行中です。

メルク社は日本法人MSDが子会社として存在しており、日本ではそこを通しての流通になると考えられます。
メルク社は2021年末までに1000万治療コース分を生産できると予測しており、2022年はさらに生産を拡大していく予定との事です。

投与が簡便な経口薬が登場すれば新型コロナ感染症がより抑えられて行くことは明らかと考えます。早期に日本での承認申請がなされる事を期待します。
ただし、小児への適応がなされるかどうかは不透明であり、なされるとしても早期承認は難しいのではないかと思われます。ワクチンも接種できず、治療薬もない子供を守るには周囲の大人たちがワクチンを接種し子供たちを守るしか方法が今の所ありません。ぜひ、未来ある子供達のために接種がまだの方は、本日の予約を検討ください。三浦メディカルクリニック・10/8の入院者数: 重症:45名 中等症:249名
・10/1の入院者数; 重症:71名 中等症:437名
・9/24の入院者数: 重症:112名 中等症:726名
・9/17の入院者数: 重症:134名 中等症:1000名

減少傾向がさらに進んでいます。このままもっと減少することを期待しています。
人流の増加による感染機会の増加とマスクなどの感染対策・ワクチン接種者の増加かがどのような結果をもたらすのか、日本も欧米のように結局人流を落とさないと流行の波が抑えられないのか、10月末から11月には日本の結果が見えてくると思います。第6波が起きたとしてもその波に飲まれないように、その波を小さく出来る様にマスク・手洗い・消毒などの日々の感染対策を続けていきましょう。