- 2025年2月1日
- 2025年4月27日
アルコール摂取と関連があるとされる癌は?
アルコールは少量摂取なら健康に良いと言われていたのは嘘だったとの論文が出ているのはご存知だと思いますが、今回、さらに一歩進んだ情報が入ってまいりました。2025年1月に米国保険福祉省がアルコールを摂取すると発症しやすくなる癌の種類について発表しました。以下に列記しますね。
・乳がん
・大腸がん
・食道がん
・肝臓がん
・口腔がん
・咽頭がん
・喉頭がん
以上になります。
ではなぜ、アルコールを摂取するとがんになりやすくなるのでしょうか。
1:DNAの損傷を引き起こす
アルコールはアセトアルデヒドに分解され、それがさまざまな方法でDNAに損傷を与え、がんのリスクを高めます。
2:酸化ストレスが起きる
アルコールは酸化ストレスを引き起こしてDNAタンパク質や細を損傷し、炎症を増加させることでがんのリスクを高めます。
3:ホルモンの変化
アルコールはエストロゲンを含むさまざまなホルモン値を変化させ、乳がんリスクを高めると言われています。
4:発がん性物質を吸着してしまう
アルコールは発がん性物質の吸収を促進します。たとえば、アルコールはタバコの煙のような発がん性物質の浴として作用します。これにより、有害な粒子が身体に浸透しやすくなり、DNA損傷を引き起こし、とくに口腔がんなどのリスクを高めます。アルコール+喫煙は最悪の組み合わせとなるのです。
どれくらいならいいの?許容できるの?と思いますよね。
実は厚生労働省が1日の推奨限度のアルコール摂取量を規定しています。
男性40g 女性20gです。
4%のアルコール500mlで20gとなります。
飲まないのがベストなのですが、どうしても飲みたいよーという人はこれを目安に飲みすぎないようにしましょう!
文責:医療法人社団南州会 理事長 井上哲兵
経歴
- 2003年浅野高校卒業
- 2009年聖マリアンナ医科大学医学部卒業
- 2009年4月~2011年3月同大学病院研修医
- 2011年4月~2015年3月同大学呼吸器内科診療助手兼同大学内科(呼吸器)大学院
- 2015年4月~2018年3月同大学呼吸器内科助教
- 2018年4月~2019年3月独立行政法人国立病院機構静岡医療センター呼吸器内科医長
- 2019年4月医療法人社団南州会理事長/聖マリアンナ医科大学非常勤講師
- 2019年8月三浦メディカルクリニック院長
- 2024年5月横浜フロントクリニック開院
資格・役職
- 医学博士
- 日本内科学会認定内科医
- 日本呼吸器学会呼吸器専門医
- 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医
- 日本医師会認定産業医
- 厚生労働省認定臨床研修指導医
- 身体障害者福祉法第15条指定医(呼吸器)
- 難病法における難病指定医(呼吸器)
- 緩和ケア研修会修了医
- アレルギー舌下免疫療法適正使用管理体制に基づく講義の受講・試験の修了医