イベルメクチンはコロナに効果が無かった事が証明されました。

興和は『軽症の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) 感染症を対象疾患として、イベルメクチンの第III相臨床試験を進めていましたが、今回の臨床試験につきま しては、主要評価項目において、統計的有意差が認められなかったことをお知らせい たします。』と発表しました。

つまり、簡単に言い換えるとイベルメクチンはコロナに効かなかったという意味です。

もう少し詳しくみていきましょう。

この臨床試験は軽症の新型コロナウイルス感染症の患者1030例を対象として実施した国際共同多施設で行なった試験です。主要評価項目であるイベルメクチン・偽薬を投与開始から168時間まで観察しています。そして、コロナの症状が改善傾向に至るまでの時間を偽薬と比較した結果、イベルメクチンおよび偽薬ともに投与開始4日前後で症状の軽症化が認められましたが、イベルメクチンと偽薬に有効性の差を見出すことができなかったという報告です。

大事なことなのでもう一度言います、イベルメクチンはコロナには効かないと言う結論です。

でもね、この結果って意外でも何でもないのです。NEJ(海外医学雑誌)ではすでにイベルメクチンの効果はないと報告されていました。だから、驚くことはないですし、この発表には今更感があります。当院では一度もありませんが、一部のクリニックでイベルメクチンを安易に処方したり、予防的に内服を勧めるなど、科学的根拠が全くない治療をしている事が問題視されていました。今後はそのような根拠がない治療をする事がないようにして欲しいものです。

※これらは興和から出されたプレスリリースを見て纏めたものです。これらのデータが論文になっている訳ではなく、論文を見て纏めたものではありません。細かい内容につきましては今後、学会や論文報告がなされるとの事です。