ワクチンと心筋炎!

6/27のLINE配信です。

今週も休診・代診はありません。
ファイザーワクチン接種後の若年男性における急性心筋炎・心膜炎についてニュースで騒がれているので内容を共有したいと思います。
オランダからの報告です。ファイザー社のワクチンの2回目の接種後、4日以内に胸痛を認めた若年男性の急性心筋炎または心膜炎の7名(14~19歳;全例男性)が報告されました。受診時全例でトロポニン(心臓にトラブルがあると上昇する採血検査値)が上昇していました。心臓MRIでは心筋炎に特徴的な画像が認められた。7名のうち3名の患者は解熱鎮痛剤のみで改善し、4名はステロイド療法が行われ、全例速やかに改善した。
CDCによれば米国でファイザー、モデルナ製ワクチン接種後に報告された心筋炎疑いの患者は11日時点で3億回投与中1226件でした。約0.0004%となります。若年層を中心に男性の発症が目立ち、接種2回目の方が発症が多かったとされています。

米国運輸局によれば、飛行機に乗って死亡事故に巻き込まれる確率は0.0009%、すなわち、約10万回に1回の確率で事故が起きる可能性があると言われています。旅行で飛行機に乗るときにこの飛行機落ちるかも?と思って乗る人はいますか?ほとんどの人が目的地についた後の予定などで心をウキウキさせているはずです。飛行機の墜落する可能性の方がワクチンの心筋炎の発症確率より大きいのに、飛行機はOKでワクチンはNGなのでしょうか。みんながワクチンを接種すれば2年前のあの日常に戻れる可能性が高く、ウキウキしませんか?あの頃を取り戻すためには今が大事です。ワクチンパスポート(海外へ渡航する際のワクチン接種証明書)なるものが7月に登場すると言われています。趣旨は違いますが、ある意味ワクチンはあの日の日常に戻るためのパスポートであるという意味も込めて政府も普及活動をして欲しいなぁなんて思っています。

私は初声中学の校医をしておりますが、制限のある学校生活を見ていて本当に申し訳ない気になります。12歳以上の若年者を含む接種対象者にワクチン接種が進めば、今の子供たちが私たち大人が日常として「経験してきた事」つまり、学校帰りの寄り道だったり、制限のない部活動だったり、修学旅行だったりを取り戻すことが出来ると考えます。今、大人たちが子供たちに出来る最大限の努力は、ワクチンの普及に尽きると思っています。

6/25の入院患者数
重症:37名 中等症:349名 軽症:42名 疑似症:272名
6/18の入院患者数
重症:46名 中等症:359名 軽症:33名 疑似症:260名 

減少傾向が続いていますが、デルタ株(インド株)の流行が予測されています。
デルタ株はワクチンを2回接種すると予防効果が高まることが分かっています。
2回接種して1−2週間しないと安心できません。引き続き感染対策に努めてください。