コーヒーを1日3杯程度飲むと認知症発症リスクが50%減少する!?

新潟大学がJournal of the American Geriatrics Society誌に報告した2年くらい前の論文をご紹介したいと思います。中高年の認知症リスクとコーヒー、緑茶、カフェインの摂取との関連を調査しています。

8年間経過観察を行っています。対象者は、40~74歳の日本人1万3757人で、それらの人に自己記入式のアンケート調査を実施しています。コーヒー、緑茶の消費量からカフェインの摂取量を推定し、介護保険データベースより抽出した認知症発症のデータとあわせて解析しています。

その結果、コーヒーや緑茶によるカフェイン摂取は、用量依存的に認知症リスクの低下が認められた。その傾向はとくに男性において強く見られた。1日3杯以上コーヒーを飲んでいる人では、認知症リスクが50%減少することが示唆されたと結論づけています。

では、カフェインの取り過ぎはどうか?って気になりませんか?南オーストラリア大学が似たような論文を報告していますが、その結論として、コーヒーの消費量が多いと(1日6杯以上)、脳容積の低下が認められ、認知症リスクが高まるとの事でした。

この2つの論文の纏めは、『コーヒーなどのカフェイン飲料は1日3杯くらいまでにすると認知症発症リスクが良い感じに抑えられる』ということになります。