異種混合でのワクチン接種は安全か?

5月30日のLINE配信です

今週も代診・休診はありません。
やっと日本でもモデルナ、アストラゼネカのワクチンが承認になりましたね。日本ではファイザー製ワクチンが広く使われていますが、今後様々なワクチンが広まった時に、間違えて違うワクチンを2回目で接種しないように気をつけてくださいね。そこでLancet(世界5大医学誌の一つ。5月12日発表)に異種のワクチン接種についての報告がありましたので共有したいと思います。英国からの報告です。28日の間隔で、アストラゼネカ→アストラゼネカ,アストラゼネカ→ファイザー、ファイザー→アストラゼネカ、ファイザー→ファイザーの4パターンを実施しました。終了後7日間の自己申告による副反応を解析しています。この結果、異種混合のパターンはいずれも、同一パターンに比べて全身性の副反応が多く報告されました。
発熱一つを取ってみても、アストラゼネカ→ファイザーで37/110人(34%)、アストラゼネカ→アストラゼネカは11/112人(10%)、ファイザー→アストラゼネカの発熱は47/114人(41%)、ファイザー→ファイザーは24/112(21%)でした。悪寒・疲労・頭痛・関節痛・倦怠感・筋肉痛などについても同様の増加が見られました。異種混合ワクチンは全身性の副反応が増加したとの結果になりました。モデルナとファイザーの異種混合の報告はありませんが、やはり避ける事が賢明と思います。短期間での異種の接種は控えましょう。恐らくは長期間(少なくとも半年以上)開けての追加接種においては異種接種でも問題はないのではと個人的には思っています。

三浦市も個別接種に向け準備を加速しています。当院も多くの方の接種を安全にできるように準備を進めています。
公表できる段階になりましたらLINEにてお知らせを致しますので今しばらくお待ちください。

5/28の入院患者数
重症:78名 中等症:409名 軽症:49名 疑似症:299名
5/21の入院患者数
重症:65名 中等症:424名 軽症:60名 疑似症:325名 
→県全体で重症患者数が急増し、重症患者用ベッドの病床使用率は49.7%まで上昇してきています。