60歳以上の未就学児との接触は、肺炎球菌発症リスクとなる。

60歳以上の未就学児との接触は、肺炎球菌の感染リスクとなることが米イェール大学公衆衛生大学院のAnne Wyllie氏らによって報告されました。

乳幼児はよだれを垂らしたり、口の中に手を入れてそのままそこら中をベタベタ触ったりしてしまいます。勿論それは、乳幼児なら誰でもそうですよね。

今回研究課題になった、肺炎球菌は、5歳未満の乳幼児の主要な肺炎の原因です。また、成人の肺炎の中の10〜30%が肺炎球菌と言われています。

この論文では2020/2021と2021/2022の秋から冬にかけて、若年者の同居者がいない60歳以上の183人(平均年齢70歳、女性51%、白人85%)を2週間ごとに6回ほど唾液を採取し、採取された検体をPCRを行い解析しました。

PCR検査の結果、52点(4.8%)の検体で肺炎球菌の存在が確認されました。また183人中28人15%の対象者は、一度は肺炎球菌を保有したことが分かりました。肺炎球菌保有の有病率は子どもと接触していない高齢者は1.6%でしたが、それと比べて子どもと毎日あるいは数日おきに接触していた高齢者は10%となり6倍も高かい事が分かったのです。また、子供と接触した対象者の肺炎球菌保有の有病率は、5歳未満の子どもとの接触で14.8%と5〜9歳の子どもと接触で14.1%と特に高くなっていましたが、0歳以上の子どもと接触した人では8.3%でした。

今回は肺炎球菌だけでしたが、当然ですが、新型コロナ、RSやインフルエンザ、マイコプラズマなどの感染症も同等かそれ以上の結果が出てもおかしくありません。これらの疾患はワクチン接種によって重症化予防になりますので、是非ご検討ください。