平成9年度生まれ~平成19年度生まれの方の子宮頸がんワクチン(HPVワクチン:ヒトパピローマウィルスワクチン)無料接種期限が迫っています!対象者はご注意ください!

HPVワクチンは、定期無料接種が小学校6年生~高校1年生相当の女子を対象に行われていますが、平成9年度生まれ~平成19年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の女子の中に、 通常の定期接種の対象年齢のときに接種機会を逃した人が多いことから、無料で接種することができる施作『HPVワクチンキャッチアップ接種』が行われています。キャッチアップ接種の対象者が、標準的な接種間隔で、公費での3回接種を完了するためには、2024年9月30日までに1回目の接種を行う必要があります。

もしこの無料接種の機会を逃してしまった場合は、3回の接種で約9万から10万円の費用負担が生じてしまいますのでご注意ください。

HPVワクチンのよくある質問

1)HPV感染と子宮頸がんの関係性は何ですか?

子宮頸がんにかかる主な原因は、子宮頸部の表面をおおっている上皮にある細胞(上皮細胞)がHPVへ感染することだと言われています。HPVに感染しても免疫機能がはたらいて、ほとんどが身体の外に出されるため、感染したらかならずしも「がん」になるわけではありませんが、人によっては一部ウイルスが体内に残存していまい、持続感染の状態となります。持続感染状態は細胞にとってストレスとなり細胞自体が異常な変化を起こして『前がん病変』になってしまいます。前がん病変の状態で放置されると、子宮頸がんに進展しまう事があります。感染者が1万人いたとして、子宮頸がんの前がん病変になる確率は1万人中60人。子宮頸がんになるのが1万人中6人です。

2)HPVワクチンを接種すると子宮頸がんを100%予防できるのですか?

100%予防できるわけではありません
HPVワクチンは、子宮頸がんの原因になるHPVに対しての免疫をつくり、その感染を予防します。よって、すでにHPVに感染していると、ワクチンを接種してもすでに感染しているHPVに対する予防の効果はないとされています子宮頸がんを予防するためには、セクシャルデビュー(初めての性交渉)前のHPVワクチン接種が大切になります。HPVワクチンをセクシャルデビュー前に接種しておくと、およそ80%から90%ほど感染を防ぐ事ができると言われています。

3)避妊具でHPVに感染しないようにすればいいのではないですか?

HPVは、外陰部や肛門などにも存在しており、コンドームによる予防効果は低いと考えられています。また、生涯でHPVに感染する割合は女性は84.6%、男性は91.3%と報告されています。

性生活が派手ではない方であっても、感染しないようにする事は非常に困難だと言うことを認識する必要があります。ですから、ワクチンを用いて自分の身は自分で守る必要があるのです。1万人中6人と言う低い確率と思うかもしれませんが、25歳から29歳の女性は現在の日本に361万人います。概算で361万人中84.6%が感染しますので感染者数は305万人です。そのうち前がん病変に至る人数は1万8300人、子宮頸がんになる人数は1830人です。多いと思うか少ないと思うかは人それぞれですが、ワクチンを接種するだけでそのリスクを大幅に低減されると言う事実を知ってください。自分だけは大丈夫は通用しません。なるときはなります。悲しい思いをしてからでは手遅れなのです。

4)投与スケジュールを教えてください。

厚生労働省HPより引用