子供たちに伝えたい『今を生きる』と言うことの本当の意味。何のために勉強をするのか?  国語・算数編

今を生きることの意味って何でしょうか?私の永遠のテーマの一つです。今が楽しければ本当にOK?私は子供たちにこれについて、よく考えて欲しいなと思っています。

人が今を全力で生きることは将来を生きることにつながっている事を知る必要があります。

人生は選択の連続です。ケンブリッジ大学の研究によれば、人は1日に最大3万5000回程度の決断・選択を繰り返して1日を過ごしていると言われています。

例えば、朝起きてまず何をするか?歯を磨くのか?トイレに行くのか?水を飲みに行くのか?大切な人におはよう!と声をかけるのか。

学校から帰ってきて、宿題をするのか、おやつを食べるのか、ゲームをするのか、遊びに行くのか。

夕飯の時におかずから食べるのか、お味噌汁から食べるのか、麦茶をまず飲むのか。

お風呂に入る時、どこから洗うのか。頭?顔?体?

こういった決断・選択を繰り返して一日は成り立ち、月日は流れて行くのです。

今、努力をしないで済む楽な方向になるように選択を繰り返す人と自分が将来なりたいものに向かって懸命に頑張る方向(自分が辛い方向)に選択を繰り返す人。

年単位の時間が経過した後に見えてくる景色に違いがあるのは当然ですよね。

時間は平等に過ぎ去ります。子供たちにはその大切な時間を将来のために学びに当てる事ができる人になって欲しいと心から思います。

自分の仕事以外の分野の勉強を大人になってからするのは本当に大変な事です。勉強することは、考える力を養うことです。自分の視野を広げ、一つの物事を多方面から見て客観的に捉えることができるようになる為に勉強をするのです。

今回は小学生の勉学の中で大半を占める国語と算数について考えてみたいと思います。私は教育のプロではないのであくまで私見です。(一応、出身校の非常勤講師を務めており、毎年医学生に肺胞蛋白症などの講義を行ってはいますが、、、。)

まず国語から。

国語は勉強の中で最も大切な勉強です。本を読むこと。文字を書くこと。文章を書くこと。この勉強は本当に大切です。他者に自分の考えを伝える為の表現力が身に付きます。また、物事を考える上で国語力がないと深い思考ができません。

時々、斜に構えた方が、日本人の人口は減っていく。人口が減っていく国の言語を学んでも仕方ない、これからは英語だ!と言う人がいます。確かに英語能力は大切だと思います。しかし落とし穴として、英語が扱える人=本質を捉えた仕事ができる人 とはならない事に注意が必要です。

これは多くの企業が採用時に気をつけている事の一つと言われています。英会話ができる人は一見仕事が出来そうに見えますが、その人が仕事ができるとは限らないのです。大切なのは物の本質を捉える力・考える力です。物事を深く考えるときに日本語だろうが、英語だろうが、中国語だろうが、何の言葉でもいいのですが、ちゃんと考えることが大切なのです。それが、『仕事ができる』と言う事に繋がるのです。

深い思考力を身に付けるには母語を徹底して学ぶことが何よりも大切です。私たちにとっての日本語です。我々日本人としての英語の立ち位置は、日本語を勉強することで身につけた深い思考力で考え抜いたものを、アウトプットするためのコミュニケーションの方法に過ぎないのかもしれません。

また、本を読むことの大切さも忘れないでください。本を読むことはどういう意味か?私たちが読んでいる本は、筆者が考え抜いた究極のエピソードを集めた努力の結晶です。それを1冊の本として読むことで吸収できる。なんてすごい事なんでしょう?本は時代を超越して残るものです。時代を超え、国境を越え、沢山の筆者の方々と紙面上で会える。そして考え抜かれた表現で私たちに教えを授けてくださる。本の素晴らしさに早くから気づき、自身の人格形成の核となるような教えを見つけて欲しいと思います。

そして算数について。

算数・数学は大人になったら四則計算くらいしか使わないかもしれませんが、算数・数学を学ぶことは論理的思考能力の強化に非常に大切です。社会に出て、キチンとした仕事をしようと思ったら、論理的な思考が大切です。論理的に丁寧に考え抜かれたアイデアは人を納得させる力を持っています。この能力は一長一短では手に入りません。論理性がない発言は人には理不尽と捉えられるのです。理不尽な大人になりたくないならば論理的思考能力の獲得を目指すべきです。

勉強だけがそれらを身につける唯一の方法ではありません。しかし、勉強以外で身につけようとすると環境や才能など様々な要因が絡み合ってきて、多くの人が挫折することになります。勉強は毎日の積み重ねで努力を続ければ必ず身になるものです。自分以外の誰かに左右される事もありません。同じ結果を出すのに多少、努力の量が人によって異なるのは事実ですが、勉強は自分自身を裏切ることはありません。

大切な事なのでもう一度言います。時間は誰にでも平等に過ぎ去ります。過ぎてしまった今を取り戻す事は出来ません。子供たちにはその大切な時間を将来のために学びに当てる事ができる人になって欲しいと心から思います。Tik Tokを見ても、インスタを見ても得るものは少なく、身になるものは何もないのです。これらの中毒性が高いSNSに共通することは一瞬の満足感の高さです。しかし5分後には何も残ってはいないのです。

将来を生きる為に、今を生きる事が大切なのです。あなたにとっての将来がより良いものになるように私たち、三浦メディカルクリニックはいつまでも応援します。