令和5年4月14日、岸田総理は、総理大臣官邸で第1回花粉症に関する関係閣僚会議に出席しました。

令和5年4月14日に岸田総理は、総理大臣官邸で第1回花粉症に関する関係閣僚会議に出席しました。総理はその会議の中で、『第1に、官民を通じたスギの伐採加速化計画の策定・実行、外国材から国内材への転換による需要拡大、花粉の少ない健全な森林への転換などの発生源対策、第2に、スーパーコンピュータやAIを活用した花粉飛散予報の抜本的改善や予報内容の充実、飛散防止剤の実用化などの飛散対策、第3に、舌下免疫療法など根治療法の普及に向けた環境整備、花粉症対策製品等の開発・普及などの曝露・発症対策、花粉症という社会問題の解決に向けて、目に見える結果が出せるよう、実効性のある対策をまとめ、政府・関係閣僚あげて対策を速やかに実行してください。』と述べました。

花粉症のシーズンが終わろうとする中、タイトルの通りに内閣は花粉症についての建設的な議論を交わしたようです。厚生労働省のデータによれば、花粉症を含むアレルギー性鼻炎の医療費は、直近のデータで、保険診療で約3,600億円(診察等の医療費約1900億円、内服薬約1700億円)、市販薬で約400億円と推計されています。医療費抑制の為に、低花粉スギや他の木への植え替えを進めるようです。重度の花粉症である私としては(スギアレルギーテストでCLASS6)早くその施策が進むことを願っておりますが、完了するまでにはまだまだ時間がかかるので当分は抗アレルギー剤の内服や点鼻・点眼を使用したり、ゾレアという注射製剤(免疫抑制剤のケナコルトではありません)を使用したり、舌下免疫療法を行なったりして対策を継続するしかないですね。総理も舌下免疫について触れていることが嬉しい限りです。

アレルギー治療や舌下免疫療法は当院の得意とするところであり、お悩みの方はぜひご相談ください。なおスギ花粉の舌下免疫療法は6月からとなっております。

舌下免疫療法は非常に安全性が高く、ほとんど副作用がない治療法です。3から5年間内服を続けることでスギ花粉症の時期はほとんど症状が無く楽に過ごせるようになります。重症スギ花粉の方はぜひ6月においでください。

ステップとしてはまず初診時にアレルギー採血を行います。そして1週間後に結果をみて、治療が受けられるかどうかを判断します。治療適応があるようでしたら、再診日に投与開始となります。注意事項としては初回は院内で薬を服用する必要があり、服用後30分の院内待機が必要となりますので予めご了承ください。