当院の特徴を改めてご紹介致します。

年が変わりまして、当院の特徴をあらためてご紹介いたします。

呼吸器診療において当法人は先進的な取り組みを行なっております。三浦市で行ってきた診療スタイルは実は全国的にもかなり珍しいものなのです。長いので暇な時に読んでくださいね。

1:高性能CTの導入と遠隔読影システムの自前での構築

まず特筆すべき点としてクリニックでは通常設置することなどありえない、高性能CTの導入と遠隔読影システムの構築です。当院はCT撮影後、1回目の読影(画像解析のこと)を外来医が行います。当院の内科外来は呼吸器内科医か呼吸器外科医が行っており胸部領域に関しては、相当な高いレベルでの解析を行っておりますが、どうしても専門領域以外の画像解析は、精度が落ちてしまうのが実情です。そこで当院は、当院独自に構築した暗号システムで安全性を高めたインターネット回線を横浜市大放射線科教室とダイレクトに結び、撮影した全てのCT画像を画像解析のスペシャリストである放射線科診断専門医・指導医の先生に送信しタイムラグなく2回目の読影をお願いしています。研鑽を積み専門性を高めた別々の医師がダブルチェックを行うことで、間違いのない解析結果を患者様に提供し治療に反映させています。ちなみに開業医でこのような有り得ないレベルでの高度なシステムを構築しているクリニックは県内には当院と浦賀メディカルクリニックしかありません。5月に開設します、当院の分院も同様のシステムを導入致します。

2:最先端の喘息治療

重症喘息の患者様に対する高度な医療を提供していることも当院の特徴です。重症喘息を含む喘息の患者様が三浦市外(横須賀市・逗子市・横浜市・鎌倉市・葉山町・小田原市・相模原市・茅ヶ崎市・東京都・千葉県・埼玉県)からも通院されておられます。ちなみに最も遠方だった患者様は宇都宮市と鴨川市でした。さすがに遠すぎるので知り合いの呼吸器専門医の先生をご紹介させていただきました。また、時代だなぁと思ったのは米国ニューヨークと英国ロンドンからのオンライン診療の依頼でした。オンライン診療は色々と条件があるため、医療相談という形で無料での対応をさせて頂いた事があります。治療内容の提案をして実際の処方は現地のDr.が行う形を取りました。

喘息の有病率は8%です。三浦市の人口は4万人ですから3200人の喘息患者様がいる計算になります。そのうち重症喘息の割合は5〜10%ですので160人から320人となります。当院は推定ではありますが、その半分程度の患者様の喘息管理を行っております。重症喘息の患者様に対しては、喘息のタイプ分類を呼吸機能検査や呼希ガス検査、採血などを駆使して正確に行い、適切な吸入剤や注射剤の提案を行っています。

ご存じない方も多いため、改めて申し上げますと、喘息と言っても患者様個々に喘息のタイプが異なるため、当然ですが、個々で効果がある治療薬が異なるのです。しっかりとした検査を行いタイプ分類を適切に行う事が一人ひとりにあった治療選択に繋がります。

喘息治療は個別化治療の時代なのです

それを知らずしてまともな喘息治療なんて出来ません。

3:呼吸不全の患者様にも対応

当院は様々な理由で呼吸不全(在宅酸素なしでは生活できない状態)になってしまった患者様を受け入れています。疾患例としてはCOPD(タバコが原因で起きてくる呼吸機能低下)、超重症喘息、間質性肺炎、新型コロナウィルス後遺症、慢性心不全、肺結核後遺症、非結核性抗酸菌症、胸郭形成術後、肺癌終末期、肺高血圧症、肥満型混合性換気障害などの患者様です。在宅人工呼吸器や在宅ネーザルハイフローの管理も行っております。通院が難しくなったかかりつけ患者様は当院の訪問診療への切り替えも行っております。

4:終末期在宅医療・在宅看取り

在宅や施設での看取りを希望される患者様も多く、希望される患者様に終末期医療を提供しております。毎年、年80から100例前後の在宅・施設看取りを行っております。死因となる疾患は多岐に渡りますが、老衰、癌各種、肺炎、間質性肺炎、心不全、肝不全などになります。