• 2022年3月13日
  • 2022年4月6日

コロナ後遺症についての最新データはどうなっている?

今週も休診代診はありません。
コロナワクチンの3回目接種が続いておりますが、4回目も視野に入れた政府の動きが出てきました。3回目接種から概ね6ヶ月を目安に行うようです。また詳しい内容が分かりましたら共有させて頂きたいと思います。

ワクチンの重要性において、発症予防と重症化予防が重視されていますが、もう一つの重要な事として後遺症予防があります。それについての論文がNature(超有力医学誌)に報告されていましたので共有したいと思います。

コロナ感染後に倦怠感や息切れ、集中力の低下などの症状が数週間または数カ月、あるいは数年にわたって持続することがあリます。こうした衰弱状態は総称してLong COVID(コロナ後遺症)と呼ばれているのですが、入院に至らなかった人からの報告も多く、コロナ感染者の最大30%が持続的な症状を示しているとの推定もあります。本研究は2020年3月〜2021年11月にコロナに感染した3000人以上を対象に、オンライン質問票を使ってLong COVIDの一般的な諸症状の有無を聞き取り、さらに各症状の有病率とワクチン接種状況を比較しました。コロナ感染をした人についてワクチン接種者と非接種者を症状ごとに比較すると、ワクチン接種者はワクチン非接種者よりも、頭痛の報告が54%、倦怠感の報告が64%、筋肉痛の報告が68%少ない事がわかったのです。今回の報告は以前のイスラエルからの報告ともほとんど一致しており、自己申告による聞き取り調査ではあるものの再現性があり、信頼できるデータと考えられます。
子供たちは重症化しにくいからワクチンが要らないと考える方々もおりますが、後遺症予防としてのワクチン接種はどうかについて再度考えてみてください。集中力が下がったりするBrain Fog(脳の中の霧)がコロナ後遺症として有名ですが、これを発症すると勉強についていく事がかなり難しくなります。様々なお考えがあるとは思いますが、前向きな検討が望まれます。

また、京都府で基礎疾患なしの未就学児が死亡したと3月10日に報告されました。小児であっても重症化しないわけではありません。感染者数が多ければ稀ではありますが小児であっても重症化するのです。今一度、検討していただき、後悔のない選択をお願い致します。自分は大丈夫、自分の子供は大丈夫とは思い込まずに家族で話し合ってください。接種する・しない、どちらの選択であっても親としてちゃんと考えた上で結論を出すべきです。安易にSNSなどの表面上の情報に左右される事なく考えをまとめてください。迷ったら、困ったら、当院に相談頂いてOKです。受診時にご相談ください!

3月11日の入院患者数 重症82 中等症1,188 軽症・無症状164
3月4日の入院患者数  重症104 中等症1,377軽症・無症状198
2月25日の入院患者数  重症102 中等症1,528 軽症・無症状180
やっと峠を越えてきた感じがあります。皆さん引き続き感染対策を頑張りましょう!

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