新型コロナワクチンの4回目接種は行うべきか?4回目の最新データ!

今週も、休診・代診はありません。

イスラエルからの4回目のワクチンについての報告がNEJM(海外有力医学誌)に出ましたので内容を共有したいと思います。

イスラエルは2022年1月から60歳以上を対象に4回目接種を開始しました。対象者は125万2331人で、4回目接種後8日目以降の感染率および重症化率を、3回接種のみの群と比較しました。

4回目接種を行うと、3回目接種のみの群に比べて、重症化率は3.5倍低く、その効果は持続する傾向だとわかりました。しかし、感染率は、3回目接種と4回目接種を比較すると1.8倍低い程度の効果に止まりました。そしてその発症予防効果は時間とともに低下し、8週目でほぼ消失しました。

まとめると今の所は、4回目接種による感染予防効果はあまり高くなく、そして持続期間は短いことがわかりました。4回目接種の大事なポイントは感染予防効果を狙うものではなく、重症化予防のみを狙っての接種と言うことになります。ただし、3回目の効果がどこまで続くかはまだまだ検討すべき課題であり、あくまで現在のところと言うことはご理解ください。絶対に4回目が不要という訳ではありません。今後の新しいデータによっては4回目の積極的接種が必要であるとの判断が出る場合もありえます。その際はLINEにてまた共有したいと思います。

つまり4回目は重症化予防効果がより必要な人を中心に接種を進めていく事が求められます。高齢者や基礎疾患を有する患者、医療や介護の職員、教育関係者や不特定多数の方と接する方、重症化したくない方(接種を希望する方)を中心に接種をしていく事が大事という事です。

またこれらのデータを言い換えると、3回目接種までは確実に行った方がいいと言うように読み替える事ができます。まだ3回目が終了していない方は予約ができるようになったら、速やかな接種をご検討ください。

4/16の入院患者数重症 20 中等症 493 軽症・無症状 81

4/9の入院患者数 重症33 中等症525 軽症・無症状123
4/1の入院患者数 重症32 中等症652 軽症・無症状140
3/25の入院患者数 重症50 中等症768 軽症・無症状141

入院患者数は減少していますが、日々の陽性患者数は横ばいです。コロナ病院の先生の話ではここ最近、小児で中等症レベルに悪化し入院している患者さんも少なからずいるようです。子供は重症化しないというのは100%言い切れないのでご注意ください。後悔しない選択をお願い致します。私は大丈夫、家族は大丈夫とは言えない状況です。