- 2022年4月23日
- 2022年4月30日
コロナワクチンのまとめ(2022年4月現在)
今週も休診・代診はありません。
先日、喘息治療薬(ゾレア・エナジア・アティキュラ)を製造・販売している、製薬業界における売上高がなんと世界第二位の製薬会社であるノバルティスファーマ株式会社の代表取締役社長のレオ リー氏が何故か当院を訪問してくださいました。非常に日本語が堪能で、そしてその勢いと言いますか、活力と言いますか、溢れ出る生命エネルギーと言うのが正しいかもしれませんが、それに圧倒されました!当院が三浦半島エリアの喘息治療の重要拠点となっておりそれを評価して頂けたのだと思います、、、。多分、、、恐らく、、、です。記念に写真を撮ってくださいましたので載せときます!笑
さて、今週はこのLINE記事を読んで頂いている方はご理解いただけていると思いますが、外来で今なお、ワクチンについて誤解がある方がいらっしゃるので改めて簡単に改めてポイントをお示しいたします。
1:日本で流通しているファイザー・モデルナワクチンはmRNA(メッセンジャーアールエヌエー)ワクチンです。生ワクチンではありません。生きているウィルスを投与する訳ではなく、ワクチン接種で感染することはありません。
2:ワクチン接種の副反応は重篤なものは全世界的に見ても20万件に1件程度の報告しかありません。三浦市民は約4万人ですので三浦市民が何人も重篤な副作用が出るということは科学的にあり得ません。
3:基礎疾患で体調が優れない人は接種すべきでないとお考えの方がいますが、逆です。基礎疾患があるのであれば、コロナ感染をした場合に重篤化し、場合によっては死に至ってしまいますので積極的に接種すべきです。
4:オミクロンは弱毒化してインフルエンザと同じレベルになったと思ってはいませんか?インフルはコロナ流行前で年間1000万人程度が罹患しその内2000人程度が死亡していましたが、新型コロナが発生してから今までで2万8000人がお亡くなりなっていますので、インフルの14年分の方がたった3年でお亡くなりなっています。オミクロンになって感染力が従来株よりも強くなっていることから感染者数が極めて多く、ここ最近毎日50ー100人程死亡しています。このままのペースであれば年間2万人程度がオミクロン株によって死亡する計算となります。これでもインフルと同程度の毒性しかないと言えるのでしょうか。
5:韓国は国民の1/3が感染しています。日本でも遅かれ早かれ、ほとんどの人が感染する可能性があり、ワクチン未接種者が逃げ切れるとは到底思えません。ワクチンが嫌だなと思っている人はワクチン接種してもどうせ感染するのでしょう?と思いましたよね。でもワクチン接種をした状態で感染するのと、未接種の状態で感染するのとでは重症度が天と地です。もちろん、ワクチン接種した人でも重篤化してしまう人はいますがその率が全然違います。米国からの報告によれば3回目まで接種をした人は10万人あたり0.1人程度でしたが、未接種の人は10万人あたり9.7人に上り、死亡率が97倍です。入院した65歳以上のうち、追加接種まで受けた人は8%でしたが、1回ないし2回の接種者は38%、未接種の人は54%に上り、ワクチンがオミクロン株に対しても重症化や死亡を防ぐ効果があるのは明らかです。
6:コロナ後遺症は極めてきついです。侮ってはいけません。コロナ自体が軽症で済んでいたとしても、後遺症として全身の倦怠感、記憶力低下、認知機能低下などの症状で長く苦しむ方がいます。咳症状でここ2ヶ月夜に眠る事ができないくらい咳が出るという方もいます。最近の知見では、他の感染症に比べ小児では熱性痙攣を起こす事が多いとの報告もあります。感染後の学習障害も重大な後遺症の一つです。
7:4回目接種は今の所、発症予防効果はわずかではるものの、重症化を防ぐために行う必要があります。言い換えれば3回目までの接種は必ず行うべきであり接種をしていない患者様は積極的に接種を検討いただきたいと思います。
4/23の入院患者数 重症24 中等症423 軽症・無症状86
4/16の入院患者数 重症 20 中等症 493 軽症・無症状 81
4/9の入院患者数 重症33 中等症525 軽症・無症状123
4/1の入院患者数 重症32 中等症652 軽症・無症状140
3/25の入院患者数 重症50 中等症768 軽症・無症状141
入院患者は横ばいですが、感染者数の推移としては第7波の入り口に立っていると言う見解もありましたが、減少トレンドのような気がします。GWもあるのでどのように推移していくかの予想は難しいですね!!