- 2022年2月27日
- 2022年4月6日
ステルスオミクロンってなんだ??
今週も休診・代診はありません。
ステルスオミクロンってなに?と思っている方のために、今回はステルスオミクロンについて説明いたします。
医学的には従来のオミクロン株を「BA.1株」と呼ぶのに対してステルスオミクロンを「BA.2株」と呼びます。「BA.2株」も名前から分かる通りオミクロンの仲間として扱われます。しかし、「BA.2株」はオミクロンの仲間なんだけども、海外の事例で遺伝子検査をすり抜けてしまい、オミクロンの仲間と判定できないことからステルスオミクロンと命名されています。遺伝子検査は海外で使用されている試薬でのみその現象が起きており、日本の試薬では問題なく検出できるのでご安心ください。
ステルスオミクロンの特徴について見ていきたいと思います。
まずは感染力ですが、従来のオミクロンよりも実効再生産数(一人が)が18%程度高いと京都大学の研究から判明しており、感染力がさらに強まったと考えられます。症状は従来のオミクロン株とあまり差はなく、かなり強い咽頭痛が特徴のようです。(表現的には焼けるように痛い、唾液を飲むのもきついなど)重症化率も従来のオミクロン株と差はないとされていますが、感染力が高い分、より広まりやすい事から、感染者数が増えてしまう事で重症者の数が増えていく可能性があります。
オミクロンであっても、ステルスオミクロンであっても結局のところ予防法は同じであり、ワクチンを接種して、マスクして、人混みに行かないという事になります。
ここまで感染力が強くなると正直ワクチンを接種してても罹る可能性があるのですが、やはり第一線で活躍しているDr. に話を伺うと、重症度が全然違うとのことでした。ワクチンで助かる命があるのですから、しっかりと接種をして頂きたいと思います。副反応が怖いという方、コロナに罹るともっと強い症状が出る可能性が高いという事を認識してください。オミクロン株に置き換わって家族内感染が急激に増えています。子供が調子悪くなって、大人も症状が重い。誰が子供の世話をするのですか?子供は重症化する可能性は低いのは確かと思いますが、大人が重症化して入院になったら、コロナに感染している子供は誰が世話するのですか?感染しているため親戚にも預けられないですよ。
2月25日の入院患者数 重症102 中等症1,528 軽症・無症状180
2月19日の入院患者 重症93 中等症1,438 軽症・無症状 216
2月12日の入院患者 重症92 中等症1,423 軽症・無症状228
2月4日の入院患者 重症61 中等症1,120 軽症・無症状222
1月28日の入院患者 重症23 中等症765 軽症・無症状177
もう少し重症者数は増えそうな気がします。患者総数は確実に減っていますが、重症者数の減少は少し遅れるためです。全体的にはいい方向には向かってきているとは思いますがステルスさんによって再上昇しないかどうかが心配です。引き続き感染対策を頑張りましょう!